照明の色
すっかり寒くなり、街がイルミネーションで美しく彩られる季節がやってきました。
今年もクリスマスシーズンの到来を前に、各地でイルミネーションが点灯し始めているようです。
そんな色鮮やかなイルミネーションのように、日常生活の中で使われる照明の色にも種類があることを皆さんはご存じでしょうか?
レストランやカフェなどゆっくり過ごしたい場所では温かみのあるオレンジ色の光、学校やオフィスなど作業をしたり活発に活動したい場所では青白みのある光が多いと感じませんか?
実は照明の光の色(色温度)によって及ぼす効果や印象が異なり、リラックス効果のあるオレンジっぽい光や、集中力を高める効果のある青白みのある光などといったように用途に合わせて使い分けられていることが多いです。
住まいにおいても、生活シーンに合わせて照明の色温度を適切に使い分けると暮らしがより豊かになるでしょう。
今回は住まいにおける照明の色温度の考え方についてご紹介したいと思います。
❖色温度とは?
色温度は光の色合いを示す尺度でK(ケルビン)という単位で表されます。朝日や夕日の色温度は概ね2000Kであり、通常の太陽光線は5000~6000K、澄み切った高原の空の正午の太陽の光は概ね6500Kと言われています。
色温度が低ければ赤っぽいオレンジ色、高ければ青白い色となります。
画像のように、同じ空間でも照明の色温度が違うとこんなにも印象が異なります。種類ごとに詳しくみてみましょう。
●昼白色(5000K)-やや青白みがかったイメージ
太陽光に近い白色。作業や勉強に適した爽やかな光。活動的な印象。
演色性も高いので、服を選んだりお化粧をするシーンや、料理や洗濯など家事作業に関わるシーンに適しています。
〈昼白色がおすすめのお部屋〉ウォークインクローゼット・収納・洗面室・キッチン・リビング(読書や勉強等作業時)・書斎など
●温白色(3500K)-自然な色のイメージ
昼白色と電球色の中間の色温度。自然な色合いでくつろぎと作業性を兼ねた光。ナチュラルな印象。
〈温白色がおすすめのお部屋〉リビング・ダイニング・キッチン・和室・寝室・ウォークインクローゼット・洗面所など
●電球色(2700K)-やや黄赤みがかったイメージ
くつろぎや団らんに適した暖かい光。ゆっくりとくつろぐのに適した光。落ち着いた印象。
料理を美味しく見せる効果があるので食事をする場所におすすめです。
〈電球色がおすすめのお部屋〉リビング(くつろぎ・団らん時)・ダイニング・和室・寝室・トイレ・浴室・廊下など
それぞれの効果・特徴は分かったと思いますが、リビング等の団らんや作業など多目的に使うお部屋については実際どれを選ぶのがベストなのか悩ましいところだと思います。
昼白色と電球色の両方の特性を兼ねた温白色という選択もありだと思いますが、より便利なのがリモコンやスイッチひとつで色温度が切り替えられる調色タイプの照明を取り入れる方法です。
さらに色だけではなく、明るさも調整できる調光機能もついた調光調色タイプの照明もありますので、これでしたらどんなシチュエーションにも対応できそうですね。
シーリングライトや電球が交換できるタイプのダウンライトやペンダントライトの場合は、専用の電球や器具に付け替えるだけなので工事不要で気軽に調色機能付きの照明とすることができます。
最近はスマートスピーカー対応のものもあり、音声やスマホで制御できるのでさらに便利です。
筆者の自宅ではペンダントライトとフロアランプにスマートスピーカー対応ランプを取り付けて使っています。
帰宅時『アレクサ、ただいま!』と言うと照明がパッとつき、就寝時『アレクサ、照明を消して』と言うとわざわざベッドから出てスイッチを操作せずとも照明が消えるのでとても便利です。
また、調色(色温度の切り替え)も調光(明るさの調整)も音声で自由自在にコントロール可能なので切り替えの煩わしさを感じることなくシーンに合わせた照明とすることが可能です。
最近は高機能な照明がたくさんあり、天井から音楽が降り注ぐスピーカー機能付きの照明(bluetooth対応)といった商品もあります。
『明るければなんでもよい』ではなく、『より便利により快適に過ごせる照明計画』をぜひ意識してみてください。
QOL(Quality of Life)がびっくりするほど向上するはずです。
リフォーム・リノベーションをする場合は、照明計画についても当社スタッフがお客様に合わせたご提案をさせていただきますので、お気軽にお問合せ・ご相談ください。